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不動産登記法 表題部・権利部・登記記録・登記の種類・相続登記 宅建2024

不動産登記法1

今回は、不動産登記法について学習しましょう。

難しいといわれる不動産登記法ですが、基本知識と、過去問題をしっかりおさえて試験に臨みましょう。

毎年出題される単元です。

今回は登記書類の見本をみせながら解説しますので、イメージしながら覚えてくださいね。

あまり深入りせず、今回お伝えした情報をまずはインプットしてください。

あこ課長

ボリュームがありますので、2回に分けて投稿してます。

試験出題率(不動産登記法単元全体)
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不動産登記法とは

不動産の対抗要件である登記について定めている。

登記

登記は登記官が登記簿に登記事項を記録することによって行う。

この記録を登記記録といい、登記記録は表示に関する登記や、権利に関する登記について、1筆の土地、または1個の建物ごとに作成される。

登記記録は誰でも登記官に対し、手数料を納付して、記録されている事項の全部または一部を証明した書面の交付を請求することができる。

交付は窓口以外にも、郵送やオンラインでも可能。

登記記録

表題部と権利部に分かれる

登記記録は表題部と権利部に分かれていて、権利部は甲区、乙区に区分される。

表題部

表示に関する登記

土地は所在、地目、地積等が記載され、建物は所在、種類、構造等が記載される。

表題部は登記申請義務がある。

表題部に登記しても、第三者に対する対抗力はない。

建物を新築したり、滅失(解体など)した場合は、1か月以内に表題登記、または滅失登記の申請を行う必要がある。

地目や地積、建物の種類や構造等に変更があった時も、1か月以内に変更登記の申請が必要。

ただし、所有者の氏名・住所については申請義務なし。

権利部

権利に関する登記。

甲区は所有権に関する事項。

乙区は所有権以外の権利に関する事項。(抵当権など)

権利部は登記申請義務がない。

権利部に登記すると、第三者に対する対抗力がある。

登記手続き

登記によって直接利益を受ける人を登記権利者、登記によって直接不利益を受ける人を登記義務者という。

原則例外
申請主義
・当事者の申請または
 官公庁の嘱託による
申請義務なし
職権主義
・登記官が職務として行う(職権主義)
申請義務あり→表示に関する登記
(土地が新たに生じた場合や建物の新築、滅失の場合は1か月以内に申請義務)
共同申請
・登記権利者および
 登記義務者が共同して 行う
単独申請できる

①登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記
相続または合併による権利移転の登記 
③相続人に対する遺贈による所有権の移転登記
④登記名義人の氏名等の変更の登記または更正の登記
所有権保存の登記
仮登記義務者の承諾があるとき、また、仮登記を命ずる処分があるときの仮登記
⑦仮登記の抹消
⑧起業者が行う不動産の収用による所有権の移転の登記
⑨売買契約から10年を経過している買戻特約登記の抹消
登記手続き

相続登記

相続や遺言により不動産を取得した相続人は、相続の開始があったことを知り、かつ、所有権を取得したことを知った日から3年以内に所有権移転登記を申請しなければならない。

相続登記後に、遺産分割があった場合、遺産分割により法定相続分を超えて不動産の所有権を取得した相続人は、遺産分割の日から3年以内に所有権移転登記を申請しなければならない。

正当な理由がないのに申請しなかった場合は、10万円以下の過料となる。

不動産を取得した相続人は登記官に対して、①相続が開始したこと②自分が相続人であることを申し出ることができ、申し出たものは相続登記の申請義務を履行したものとみなされる。

登記の申請

登記の申請は

①電子情報処理組織(インターネットに接続されたコンピュータ)等を使用したオンライン申請

②書面(磁気ディスク含む)を登記所に提出する方法 

③郵送による申請

のいずれかによって行う。

登記手続きに必要な情報

申請情報登記の申請に必要な情報  ①申請人の氏名・住所②登記の目的
③土地の場合は所在・地番・地目・地積
④建物の場合は所在・家屋番号・床面積など
登記原因証明情報権利に関する登記の場合、登記原因を証明する情報が必要(売買契約書など)
代理権限証明情報・代理人(司法書士など)によって登記するときは、その代理人の権限を証明する情報が必要
代理人の権限は本人が死亡しても消滅しない
登記識別情報・登記権利者と登記義務者が共同申請する場合、登記義務者の登記識別情報が必要
(数字とアルファベットを用いた12文字のパスワード)
・登記識別情報を紛失した場合でも再発行はされない
登記識別情報を提供できない時は①②の方法で本人確認を行う
①登記官による事前通知制度②資格代理人による本人確認制度
登記手続きに必要な情報

登記が完了すると、登記完了証が交付される。

申請人自らが登記名義人となる場合で、その登記が完了したときは、登記官はその申請人に対し、その登記にかかる登記識別情報を通知する

登記の種類

保存登記甲区に行う最初の登記。所有権保存登記をしていないと、所有権移転登記はできない
表題部所有者またはその相続人、その他の一般承継人・所有権を有することが、確定判決によって
 確認された者、収用によって所有権を取得した者が申請することができる。
マンション(区分建物)については特例がある
移転登記ある権利を持った人から、他の人にその権利が移転したことによってなされる登記
例)売買の際、買主が所有権を取得した場合、売主から買主に所有権を移転する登記を行う
変更登記登記をした後、登記された内容と実体との間に不一致が生じた場合に行う
更正登記登記されたとき、すでにその登記内容に錯誤や遺漏があった場合に訂正を行う
抹消登記登記記載を抹消する登記。ただし抹消について登記上、利害関係を有する第三者がいるときは
その者の承諾がなければ申請できない
登記の種類

区分建物の特例

問題に挑戦!

不動産の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定によれば、マルかバツか。

1.新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、所有権の保存の登記を申請しなければならない。

2.登記することができる権利には、抵当権及び賃借権が含まれる。

3.建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。

4.区分建物の所有権の保存の登記は、表題部所有者から所有権を取得した者も、申請することができる。

問題の解説は「あこ課長の宅建講座 不動産登記法1」を御覧ください。

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