サイトアイコン あこ課長の無料宅建講座

不法行為 使用者責任・共同不法行為・工作物責任・注文者責任 宅建2026

不法行為

この単元は、単独の問題として出題されるだけでなく、時効、相殺、連帯債務、請負など、これまで学習してきた民法のあらゆる知識が交差する単元です。

ここで確実に押さえるべき最重要ポイントは2つあります。

1つ目は、人の命や身体に関わる損害賠償請求の消滅時効は、通常の3年ではなく5年に延長されることです。

2つ目は、建物の欠陥による工作物責任では、最終的に建物の所有者が過失の有無に関わらず無過失責任を負わされることです。

特に使用者責任や工作物責任は「最終的に誰が責任をかぶるのか」という責任の所在が問われますので、登場人物の役割を正確に区別して整理しておきましょう。

あこ課長

他の単元の復習も一緒にすれば一石二鳥ですね。

試験出題率
0%
100%

一般不法行為

責任能力のある者が故意、または過失によって、他人の権利や法律上保護される利益を違法に侵害し、損害を与えたものは被害者救済の観点から、その損害賠償責任義務を負わなければならない。(行為と損害との間に因果関係が必要)

加害者は財産上の損害のほか、精神的苦痛に対しても、賠償しなければならない。

慰謝料請求された場合は支払わなければならない。

不法行為によって被害者が即死した場合でも、被害者自身に慰謝料請求権が発生する。この慰謝料請求権も、普通の金銭債権であり、相続の対象となる。

被害者にも落ち度(過失)がある場合には、これを考慮して損害賠償責任や賠償額を定める。=過失相殺

小学生の子供が加害者であり、責任能力がなくて不法行為責任を負わない場合は、親権者等の監督義務者が原則、損害を賠償する責任を負う。

責任能力がない認知症患者が線路内に立ち入り、鉄道会社に損害を与えた場合でも、その責任無能力者と同居する配偶者は、原則、監督義務者には当たらず、損害賠償責任を負わない。

自力救済は原則として認められない。

例)家賃滞納をしている賃借人の部屋の鍵・シリンダーを、賃借人の同意なしに交換することは認められない→不法行為が成立する。

ただし、緊急やむを得ない特別の事情がある場合は、その必要の限度を超えない範囲内で例外的に自力救済が認められる。

相殺できない場合

悪意による不法行為、人の生命または身体の侵害によって生じた損害賠償が受働債権である場合は相殺できない。

・AがBに対して50万円の貸金債権を有している一方、BはAの自動車事故でケガをしたことによって、損害賠償債権50万円を有した。この場合、Bからは相殺主張できるがAからはできない。

不法行為と消滅時効

履行遅滞の時期

損害賠償債務は損害の発生時から履行遅滞となる。

損害賠償請求権の消滅時効

①被害者または法定代理人が、損害および加害者を知ったときから3年。人の生命または身体を害する不法行為のときは5年

②不法行為の時から20年

使用者責任

損害賠償

被用者が使用者の事業執行につき、他人に不法行為を働き損害を与えた場合、使用者は被用者とともに損害賠償責任を負う。

使用者と被用者は、被害者に対して不真正連帯債務を負い、それぞれ全額について賠償責任がある。

被用者AがBに対して不法行為をして損害を与えた(交通事故)

行為の外形から客観的に判断して職務の範囲内と認められるとき(就業時間外だが就業中に見える)

Bが悪意重過失でなければ、使用者は責任を負う。使用者にも損害賠償請求できる。

求償

損害賠償をした使用者は、被用者に求償することができる。

使用者が被用者の選任およびその事業の監督について、相当の注意を払っていたときや、相当の注意を払っていても損害が生じたと考えられるときは、使用者は責任を負わない。

損害賠償をした被用者は、使用者に求償することができる。

使用者の事業の性格、規模、施設の状況、被用者の業務の内容、労働条件、勤務態度等に照らし、損害の公平な分担という見地から相当と認められる額について使用者に対して求償することができる。

共同不法行為

数人が共同で不法行為を行い、他人に損害を与えたときは、全員が損害の全額について連帯して損害賠償義務を負う。

共同不法行為者の一人に対する請求によっては、他の不法行為者の債務の消滅時効は完成猶予、更新しない。

工作物責任

建物などの土地の工作物の設置、保存の瑕疵によって、誰かが被害を被った時には、まず第一次的にその工作物である建物の占有者が責任を負う。

占有者が相当な注意を払っていたときは、第二次的に所有者が責任を負う。この所有者の責任は自分に過失がなくても負わなければならない無過失責任である。

注文者責任

注文者が請負人と請負契約を結んだ場合、その請負人が誰かに損害を与えた(不法行為)としても、原則として注文者は責任を負わない

ただし、その注文や指示について注文者に過失があるときは、不法行為責任を負う。

問題に挑戦!

Aが、その過失によってB所有の建物を取り壊し、Bに対して不法行為による損害賠償債務を負担した場合に関する次の記述は、民法の規定及び判例によれば、マルかバツか。

1.Aの不法行為に関し、Bにも過失があった場合でも、Aから過失相殺の主張がなければ、裁判所は、賠償額の算定に当たって、賠償金額を減額することができない。

2.不法行為がAの過失とCの過失による共同不法行為であった場合、Aの過失がCより軽微なときでも、Bは、Aに対して損害の全額について賠償を請求することができる。

3.Bが、不法行為による損害と加害者を知った時から1年間、損害賠償請求権を行使しなければ、当該請求権は消滅時効により消滅する。

4.Aの損害賠償債務は、BからAへ履行の請求があった時から履行遅滞となり、Bは、その時以後の遅延損害金を請求することができる。

問題の解説は「あこ課長の宅建講座  不法行為」を御覧ください。

あこ課長

YouTube:あこ課長の宅建講座も併せてご覧ください。
ブログと連動していますので、さらに理解力がUPしますよ。

  • あこ課長の宅建講座
すきま時間に耳学で効率的に勉強しましょう。
モバイルバージョンを終了