この単元は、法改正点である「住所等変更登記の申請義務化」と、実務で頻出する「仮登記の順位保全」が重なった非常に熱い出題エリアです。
ここで絶対に押さえるべき最重要ポイントは、権利に関する登記の中でも例外的に義務化されたものの期限と、仮登記をしただけでは第三者に対抗できないという効力の限界の2点です。
特に仮登記は、順位をキープするための予約のような制度ですので、本登記をして初めて完全な勝者になれるというプロセスを頭の中でイメージしてください。
また、合筆や合併の問題が出たら「性質の違うものは混ぜられない」という基本感覚を持っていれば、複雑な条件設定にも迷わず対応できます。
あこ課長ボリュームがありますので、2回に分けて投稿してます。
登記の種類
| 保存登記 | ・甲区に行う最初の登記。所有権保存登記をしていないと、所有権移転登記はできない ・表題部所有者またはその相続人、その他の一般承継人・所有権を有することが、確定判決によって 確認された者、収用によって所有権を取得した者が申請することができる。 ・マンション(区分建物)については特例がある |
| 移転登記 | ある権利を持った人から、他の人にその権利が移転したことによってなされる登記 例)売買の際、買主が所有権を取得した場合、売主から買主に所有権を移転する登記を行う |
| 変更登記 | 登記をした後、登記された内容と実体との間に不一致が生じた場合に行う |
| 更正登記 | 登記されたとき、すでにその登記内容に錯誤や遺漏があった場合に訂正を行う |
| 抹消登記 | 登記記載を抹消する登記。ただし抹消について登記上、利害関係を有する第三者がいるときは その者の承諾がなければ申請できない |
区分建物の特例


権利に関する登記の申請義務
住所等変更登記の申請
所有権の登記名義人は、住所や氏名に変更があった場合、変更日から2年以内に変更登記を申請しなければならない
→権利に関する登記は原則、申請義務はないが、住所等の変更登記はしなければならない(=義務)
住所等変更登記も相続登記も、施行日より前におきた住所変更や相続にも遡及適用される。
所有不動産記録証明制度
相続登記の義務化に伴い、相続人が被相続人の不動産を漏れなく把握し、手続きを効率化するための制度。
法務局に申請することで、ある個人または法人が所有している全国の不動産の一覧を証明書として取得できる。
仮登記
要件がそろっていないため、本登記はできないが本登記の順位を確保しておきたいときに行う。
仮登記によって本登記の順位を確保することはできるが、仮登記に対抗力はない。


仮登記ができる場合
①登記を申請するために必要な情報を、登記所に提供できない時。
②権利の変動はまだ生じていないが、将来生じる予定があり、その請求権を保全しようとするとき。


仮登記の順位
仮登記に基づく本登記が行われた場合、順位は仮登記の順位となる。


所有権に関する仮登記に基づく本登記については、登記上の利害関係人がいる場合は、その利害関係人の承諾があるときに限って行うことができる。


仮登記の申請と抹消


仮登記の申請
原則:仮登記権利者と仮登記義務者が共同して申請する。
例外:仮登記権利者が単独で申請することができる。
①仮登記義務者の承諾がある場合。
②仮登記を命ずる裁判所の処分がある場合。
仮登記の抹消申請
原則:仮登記権利者と仮登記義務者が共同して抹消申請する。
例外:仮登記名義人は単独で申請することができる。
仮登記の利害関係人は、仮登記名義人の承諾があれば単独で申請できる。
土地の分筆と合筆
分筆と合筆


分筆登記は登記記録上、一筆の土地を二筆以上に分筆すること。
申請できるのは、表題部所有者または、所有権の登記名義人に限られる。


合筆登記は登記記録上、二筆以上の土地を一筆に合併すること。
申請できるのは、表題部所有者または、所有権の登記名義人に限られる。
分筆の申請


一筆の土地の一部が、地目(地番区域)を異にすることとなった場合、申請をしなければならない。
申請がなくても、登記官は、職権で分筆の登記をしなければならない。
合筆のできる場合とできない場合


建物の分割・合併


建物Aと附属建物Bが1つの登記記録の中で扱われている。→建物Aと建物Bとして、それぞれの登記記録に分ける。
表題部所有者または登記名義人以外は申請できない。→登記官が職権で登記できない。


建物Aと建物Cはそれぞれ登記記録がある。→Cを建物Aの附属建物Cとして1つの登記記録で扱う。
所有者が異なる建物同士や、所有権の登記のある建物とない建物は合併できない。
共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記はできない。
問題に挑戦!
不動産の登記の申請に関する次の記述はマルかバツか。
1.所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。
2.仮登記の登記義務者の承諾がある場合であっても、仮登記権利者は単独で当該仮登記の申請をすることができない。
3.二筆の土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人が同じであっても、持分が相互に異なる土地の合筆の登記は、申請することができない。
4.二筆の土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人が同じであっても、地目が相互に異なる土地の合筆の登記は、申請することができない。
問題の解説は「あこ課長の宅建講座 不動産登記法2」を御覧ください。



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ブログと連動していますので、さらに理解力がUPしますよ。








