今回は、盛土規制法を学習します。
2024年度に改正された単元ですので、要チェックです。
2023年までの宅地造成等規制法の内容は一旦忘れて、新しい気持ちで学習していきましょう。
言葉が紛らわしかったり、同じような内容が続くので整理整頓しながら学習するのがおすすめです。
丁寧に説明しますので、3回に分けて解説します。
イメージしやすいよう、図を使って解説をします。
数字もいくつか出てきますので、しっかり覚えましょう。
ごろあわせもありますよ。
盛土規制法は3回に分けて投稿します。
盛土規制法の目的
盛土規制法の目的は、危険な造成工事や 盛土 等によるがけ崩れなどが起きないよう、新しいルールをつくり、規制して、人々の生命や財産を守ること。
静岡県熱海市の大規模な土石流より大きな被害が生じ、また、他にも被害が各地で発生しているので、これを取り締まるために新たな法律がつくられた。
盛土規制法で使われる用語
宅地造成等工事規制区域とは、市街地や集落、その周辺など、人や家等が存在するエリアについて、宅地だけではなく、森林や農地を含めて広く指定した区域。都道府県知事が指定する。
特定盛土等規制区域とは、市街地や集落等からは離れているが、地形等の条件から人や家等に被害を及ぼし得るエリア、渓流部などからの土石流等からの被害を想定したエリアを指定した区域。都道府県知事が指定する。
宅地とは農地・採草放牧地・森林・道路・公園・河川・その他政令で定める公共施設の用に供されている土地「以外」の土地。
宅地造成とは、宅地以外の土地を宅地にするために行う、盛土その他の土地の形質変更で一定規模を超えるもの。ただし、宅地から宅地以外のものにするのは該当しない。
特定盛土等とは、宅地、農地、採草放牧地、森林において行う、盛土その他の土地の形質変更であり、その宅地、農地等に隣接、または、近接する宅地において災害を発生させるおそれが大きいものとして政令で定めるもの。
土石の堆積とは、宅地、農地、採草放牧地、森林において行う、土石の堆積で政令で定めるもの。ただし、一定期間経過後にその土石を除却するものに限られる。 ※一時的な堆積
宅地造成等とは
宅地造成、特定盛土等、土石の堆積をいう。
土地の形質変更
一時的な土石の堆積
宅地造成等工事規制区域内における許可制・特定盛土等規制区域内における届出制
赤枠の数字に着目する。
特定盛土等規制区域内における許可制
青枠の数字に着目する。
規制区域内における届出制
規制区域内では、工事の許可が不要である場合でも、都道府県知事に届出をしなければいけない場合がある。
①規制区域に指定された際、現に宅地造成等、特定盛土等、または土石の堆積に関する工事をしている工事主 | 指定があった日から21日以内 |
②高さ2mを超える擁壁、排水施設、地滑り抑止ぐい等の全部または一部の除却工事を行おうとする者 | 工事に着手する日の14日前まで |
③公共施設用地を宅地または農地等に転用した者 | 転用した日から14日以内 |
問題に挑戦!
宅地造成及び特定盛土等規制法に関する次の記述はマルかバツか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市及び中核市にあってはその長をいうものとする。
1.宅地造成等工事規制区域内において、雨水その他の地表水又は、地下水を排除するための排水施設の除却工事を行おうとする場合は、一定の場合を除き、都道府県知事への届出が必要となる。
2.宅地造成等工事規制区域内において、森林を宅地にするために行う切土であって、高さ3mの崖を生ずることとなるものに関する工事について、工事主は、工事に着手する前に、都道府県知事の許可をうけなければならない。
3.宅地造成等工事規制区域外において行われる宅地造成等に関する工事については、工事主は、工事に着手する日の14日前までに都道府県知事に届け出なければならない。
問題の解説は「あこ課長の宅建講座 盛土規制法1」を御覧ください。
YouTube:あこ課長の宅建講座も併せてご覧ください。
ブログと連動していますので、さらに理解力がUPしますよ。