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借地借家法 借地 対抗要件・転貸借・定期借地権 宅建2023

借地借家法 借地2

今回も、借地借家法の借地について学習します。

対抗要件や譲渡、転貸借、定期借地権について解説します。

民法の賃貸借と借地借家法、どう違うのかを意識しながら学習してくださいね。

インプットしたら必ず、過去問などでアウトプットしましょう。

あこ課長

ボリュームがありますので、2回に分けて投稿してます。

試験出題率(借地借家法全体)
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目次

借地権の対抗力

借地上に借地権者が自己を所有者として登記した建物を所有していれば、借地権の登記がなくても第三者に対抗できる。

※民法の場合は賃借人が第三者に対して、賃借権を対抗するには登記必要。

建物登記は表示に関する登記でよい。

対抗要件

建物が滅失した場合

建物が滅失してしまったら、一定の内容をその土地の見やすい場所に掲示すれば、滅失日から2年を経過するまでは、借地権の対抗力を維持できる。

再築の場合の対抗要件

借地権の譲渡、転貸借

地上権の場合は借地権設定者の承諾なしに譲渡、転貸できる。

土地賃借権の場合は借地権設定者の承諾が必要となる。→借地上の建物譲渡

借地権の譲渡

借地権設定者の承諾がない場合

借地権者が賃借権の目的である土地上の建物譲渡に伴って、土地の賃借権の譲渡・転貸をしようとする場合で、特に不利益がないにもかかわらず借地権設定者が承諾しないときは、借地権者は借地権設定者の承諾に代えて裁判所の許可を得ればよい。

裁判所申立て

建物を競売で取得した場合

建物の競売や公売における土地賃借権の譲渡の場合は、特に不利益がないにもかかわらず、借地権設定者が承諾しないときは、競売や公売によって取得した者が、借地権設定者の承諾に代わる許可を裁判所に申し立てることができる。

なお、借地権設定者の承諾も裁判所の許可も得られないときは、競落人等は借地権設定者に対して当該建物を時価により買い取るべきことを請求できる。(建物買取請求権)

競落人の買取請求

借地条件変更及び増改築の許可

建物の種類、構造、規模などを制限する借地条件がある場合で、事情の変更によって従来の借地条件と異なる建物を所有するのが適当であるにもかかわらず、その変更について当事者間に協議が調わないときは、裁判所は当事者の申し立てにより、その借地条件を変更することができる。

増改築禁止の特約がある場合は、裁判所は借地権者の申し立てにより、その増改築について地主の承諾に代わる許可を与えることができる。

条件変更と裁判所

定期借地権と普通借地権

定期借地権

一般定期借地権事業用定期借地権建物譲渡特約付き借地権
契約の存続期間50年以上10年以上50年未満30年以上
更新なしなしなし
土地の利用目的制限なし事業用建物のみ制限なし
契約方法公正証書等書面による公正証書による設定契約制限なし
建物買取請求権なしなし建物の譲渡特約がある
契約期間終了時原則として更地で返す原則として更地で返す建物付きで返す
特約①契約の更新なし
②建物買取請求権なし
①契約の更新なし
②建物買取請求権なし
①契約の更新なし
②借地上の建物を、相当の対価で譲渡する
定期借地権

※公正証書「等」とは、書面または電磁的記録または公正証書。(改正点)

普通借地権

普通借地権
契約の存続期間30年以上
更新最初の更新は20年以上
2回目以降は10年以上
土地の利用目的制限なし
契約方法制限なし
建物買取請求権あり
契約期間終了時原則として更地で返す
特約期間や更新などに関する借地借家法の定めよりも不利な特約は無効
普通借地権

問題に挑戦!

自らが所有している甲土地を有効利用したいAと、同土地上で事業を行いたいBとの間の契約に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、次の記述はマルかバツか。

1.甲土地につき、Bが建物を所有して小売業を行う目的で公正証書によらずに存続期間を35年とする土地の賃貸借契約を締結する場合、約定の期間、当該契約は存続する。しかし、Bが建物を建築せず駐車場用地として利用する目的で存続期間を35年として土地の賃貸借契約を締結する場合には、期間は定めなかったものとみなされる。

2.甲土地につき、Bが1年間の期間限定の催し物会場としての建物を建築して一時使用する目的で土地の賃貸借契約を締結する場合には、当該契約の更新をしない特約は有効である。しかし、Bが居住用賃貸マンションを所有して全室を賃貸事業に供する目的で土地の賃貸借契約を締結する場合には、公正証書により存続期間を15年としても、更新しない特約は無効である。

3.甲土地につき、小売業を行うというBの計画に対し、借地借家法が定める要件に従えば、甲土地の賃貸借契約締結によっても、又は、甲土地上にAが建物を建築しその建物についてAB間で賃貸借契約を締結することによっても、Aは20年後に賃貸借契約を更新させずに終了させることができる。

4.甲土地につき、Bが建物を所有して小売業を行う目的で存続期間を30年とする土地の賃貸借契約を締結している期間の途中で、Aが甲土地をCに売却してCが所有権移転登記を備えた場合、当該契約が公正証書でなされていても、BはCに対して賃借権を対抗することができない場合がある。

問題の解説は「あこ課長の宅建講座 借地借家法 借地②」を御覧ください。

あこ課長

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この記事を書いた人

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