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時効 消滅時効 時効の完成猶予・時効の更新・時効の援用と放棄 宅建2024

消滅時効

今回は消滅時効について学習します。

消滅時効は民法改正されたところですので、今年もまだまだ出題される可能性があります。

図解をしてますので、図と一緒にパターンを覚えましょう。

しっかり理解して、過去問題を解きまくりましょう。

あこ課長

時効はボリュームがありますので、2回に分けて投稿してます。

試験出題率(時効単元全体)
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目次

消滅時効の期間

所有権は消滅時効にかからない。取得時効はかかる。

債権消滅

消滅時効の期間

債権権利行使をできることを知った時から5権利を行使できるときから10
人の生命、身体の侵害による
損害賠償請求権
権利行使をできることを知った時から5権利を行使できるときから20
債権または所有権以外の財産権
地上権、抵当権など
権利を行使できるときから20
確定判決した権利
(和解・調停含む)
10年より短い時効期間の定めがあるものも10年
※確定の時に弁済期の到来していない債権を除く
消滅時効の時期
時効完成1
時効完成2

消滅時効の起算点

権利を行使することができるときに、消滅時効カウントがはじまる。

1確定期限のある債権(日付など)期限が到来したとき
2不確定期限付き債権(条件など)期限が到来したとき
3期限の定めのない債権債権が成立・発生したとき
消滅時効の起算点

①5/1に支払う約束の債権→5/1になったらスタート

②祖父が死亡したら引渡す約束の債権→祖父が死亡したらスタート

③時期を決めていない債権→債権が成立もしくは発生したらスタート

時効の完成猶予と更新

時効の完成猶予とは、その間、時効が完成しない。

カウントがいったんストップするが、リセットはされない。

時効の更新とは、時効が新たに進行を始めること

リセットして最初からカウントされる。

完成猶予と更新

時効の完成猶予

裁判上の請求などの場合

裁判が行われている間は時効は完成しない

裁判上の請求の場合、その手続事由が終了するまでの間は、時効は完成しない。

裁判上の請求

権利が確定しなかった場合

訴えの取下げや却下など、権利確定しなかった(確定勝訴判決に至らなかった等)場合、その時から6か月を経過するまでは時効は完成しない。

権利確定しない場合

催告の場合

催告(内容証明郵便等)の場合、催告した日から6か月を経過するまでは時効は完成しない。

ただし、催告による時効の完成猶予中に再度催告をしても延長はされない

消滅時効

その他の場合

権利についての協議を行う旨の合意が、書面又は電磁的記録で行われた場合、時効の完成が猶予される。

仮差押え・仮処分された場合、各事由が終了したときから6ヶ月を経過するまでの間、時効の完成が猶予される。

時効の更新

時効の更新とは時効が新たに進行を始めること。

リセットして最初からカウントされる。

完成猶予と更新

権利が確定した場合

確定判決等によって権利が確定した場合、時効の更新によって新たに時効が進行を始める。

時効の更新

承認した場合

承認があった場合、その時から新たに時効が進行を始める。

※物上保証人が債権者に対して承認しても、消滅時効の更新は生じない。

行為能力の制限を受けていないこと、または権限があることを要しない。

権利の承認

時効の援用と放棄

時効の援用とは時効の利益を受ける意思表示をすること。

時効の援用2

時効の援用の効力は起算日にさかのぼる。

取得時効の場合は要件を満たす「占有を始めたとき」。

消滅時効の場合は「権利を行使することができるとき」。

時効の利益はあらかじめ放棄することはできない(時効の完成後は放棄できる)。

時効完成前に結ばれた、時効の利益を放棄する特約は無効。

時効の援用1

時効が完成しても、時効によって当事者が援用しなければ時効の効果は生じない。

消滅時効を援用できる人とは権利の消滅について正当な利益を有する者

例)当事者、債務者、保証人、連帯保証人、物上保証人、抵当不動産の第三取得者など

後順位抵当権者は、先順位抵当権の被担保債権の消滅時効を援用することができない

消滅時効完成後に、主たる債務者が時効の利益を放棄した場合でも、保証人は時効を援用することができる。

時効の援用3

消滅時効の完成後に債務者が債務の承認をした場合は、時効完成の事実を知らなかった時でも消滅時効を援用できない。

時効の援用4

問題に挑戦!

Aは、Bに対し建物を賃貸し、月額10万円の賃料債権を有している。この賃料債権の消滅時効に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、○か☓か。

1.Aが、Bに対する賃料債権につき支払督促の申立てをし、さらに期間内に適法に仮執行の宣言の申立てをし、確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、消滅時効は新たに進行を始める。

2.Bが、Aとの建物賃貸借契約締結時に、賃料債権につき消滅時効の利益はあらかじめ放棄する旨約定したとしても、その約定に法的効力は認められない。

3.Aが、Bに対する賃料債権につき内容証明郵便により支払を請求したときは、その請求により消滅時効は新たに進行を始める。

4.Bが、賃料債権の消滅時効が完成した後にその賃料債権を承認したときは、消滅時効の完成を知らなかったときでも、その完成した消滅時効の援用をすることは許されない。

答えの詳しい解説は「あこ課長の宅建講座 時効2」を御覧ください。

あこ課長

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この記事を書いた人

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