この単元は、本試験で計算問題や組み合わせ問題として頻繁に狙われる、集団規定の超重要テーマです。
ここで確実に押さえるべき最重要ポイントは2つあります。
1つ目は、建蔽率の緩和において「防火要件(+1/10)」と「角地要件(+1/10)」は重複して適用できるため、両方を満たせば最大で「+2/10」まで緩和されることです。特に「もともと8/10の地域+防火地域内の耐火建築物等」の場合は、+1/10ではなく一気に「制限なし(10/10=100%)」になるという特別ルールは試験の定番引っかけです。
2つ目は、敷地が異なる地域にまたがる場合、用途地域の判定は「過半が属する地域」でしたが、建蔽率は「面積の割合に応じた按分計算」になるというルールの違いです。
「なぜその緩和があるのか(延焼を防げる頑丈な建物だから/周囲が開けていて延焼しにくい角地だから)」という理由と結びつけながら、数値を正確に整理していきましょう。
あこ課長建築基準法は範囲が広いので、数回に分けて投稿します。
建蔽率とは
建蔽率とは建築物の建築面積の敷地面積に占める割合。




建蔽率を制限することで、日照・採光、風通しの確保、延焼を抑える。
建蔽率の最高限度
| 地域・区域 | 建蔽率の最高限度 |
| 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域 第二種中高層住居専用地域 田園住居地域・工業専用地域 | 3/10、4/10、5/10、6/10 の中から都市計画で定める |
| 第一種住居地域・第二種住居地域 準住居地域・準工業地域 | 5/10、6/10、8/10 の中から都市計画で定める |
| 近隣商業地域 | 6/10、8/10 の中から都市計画で定める |
| 工業地域 | 5/10、6/10 の中から都市計画で定める |
| 商業地域 | 8/10 の中から都市計画で定める |
| 用途地域の指定のない区域 | 3/10、4/10、5/10、6/10、7/10 の中から、特定行政庁が 都道府県都市計画審議会の議を経て定める |
防火地域・準防火地域内の緩和
| A:防火地域・準防火地域内の緩和 ①②どちらか満たせばプラス1/10 |
| ①建蔽率の最高限度が8/10とされている地域外で、かつ防火地域内にある耐火建築物等 |
| ②準防火地域内にある建築物で、耐火建築物等または準耐火建築物等 |


③建蔽率の限度が8/10と定められた地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物等は制限なし→建蔽率100%(10/10)になる
角地の緩和
| B:角地の緩和 プラス1/10 |
| 街区内の角地等のうち、特定行政庁が指定したものにある建築物 |


両方を満たす場合
AとBの両方を満たす場合は、プラス2/10となる。
| 地域・区域 | 建蔽率の最高限度 | A:防火・準防火地域内の 一定の建築物 | B:特定行政庁指定の角地 | AかつB |
| 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域 第二種中高層住居専用地域 田園住居地域・工業専用地域 | 3/10、4/10、5/10、6/10 | +1/10 | +1/10 | +2/10 |
| 第一種住居地域・第二種住居地域 準住居地域・準工業地域 | 5/10、6/10、8/10 | +1/10 8/10の場合は10/10※③ | +1/10 | +2/10 |
| 近隣商業地域 | 6/10、8/10 | +1/10 8/10の場合は10/10※③ | +1/10 | +2/10 |
| 商業地域 | 8/10 | 10/10 【制限なし】 (③防火地域内の耐火建築物等) +1/10 (②準防火地域内にある建築物で、耐火建築物等または準耐火建築物等) | 9/10 | 10/10 【制限なし】 |
| 工業地域 | 5/10、6/10 | +1/10 | +1/10 | +2/10 |
| 用途地域の指定のない区域 | 3/10、4/10、5/10、6/10 7/10 | +1/10 | +1/10 | +2/10 |
建蔽率の緩和
建物の敷地が防火地域の内外にわたる場合で、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物等であるときは、その敷地はすべて防火地域にあるとみなされる。
建物の敷地が準防火地域と防火・準防火地域以外の区域にわたる場合で、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物等、または、準耐火建築物等であるときは、その敷地はすべて準防火地域にあるとみなされる。


一定の建築物で、特定行政庁が安許可したものの建蔽率は、その許可の範囲内において建蔽率の限度を超えることができる。
一定の建築物の主なもの。
①隣地境界線から後退して壁面線の指定がある場合、その壁面線の限度を超えない建築物。
②特定行政庁が街区における避難上、消火上必要な機能の確保を図るため必要と認めて、前面道路の境界線から後退して壁面線を指定した場合、その壁面線を超えない建築物。
建蔽率の適用除外
建蔽率100%で建築することができる建築物。
巡査派出所、公衆便所、公共用歩廊など。
公園、広場、道路、川などのうちにある建築物で、特定行政庁が安全上、防火上、衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したもの。
※建蔽率の限度が8/10と定められた地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物等は制限なし
建蔽率の異なる敷地
建蔽率の異なる複数の地域にまたがって建築物の敷地がある場合、建蔽率の限度は、それぞれの地域に属する敷地の割合に応じて按分計算により算出された数値となる。


問題に挑戦!
建築物の建蔽率に関する次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、マルかバツか。
1.近隣商業地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物の建蔽率は、8/10を超えてはならない。
2.建蔽率は、前面道路の幅員に応じて、制限されることはない。
3.街区の角にある敷地又はこれに準ずる敷地内にある建築物の建ぺい率については、特定行政庁の指定がなくとも都市計画において定められた建ぺい率の数値に10分の1を加えた数値が限度となる。
4.都市計画において定められた建蔽率の限度が10分の8とされている地域外で、かつ、防火地域内にある準耐火建築物の建蔽率については、都市計画において定められた建蔽率の数値に10分の1を加えた数値が限度となる。
問題の解説は「あこ課長の宅建講座 建ぺい率」を御覧ください。



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ブログと連動していますので、さらに理解力がUPしますよ。










